【広島工業大学 クリーエネルギー研究センター】NASAの研究を凌駕 空間を正と負に引き分ける電気回路技術

目次

NASAの研究を凌駕 空間を正と負に引き分ける電気回路技術
ワープエンジンを実現可能に ICEE2024 国際会議で日本の研究チームが発表

1.概要
SF映画のように空間を曲げて推進(ワープ)する宇宙船が地球を飛び立つ日はそう遠くないかも知れない。広島工業大学の吉田義昭教授とSEMITEC株式会社の鈴木志雄氏を中心とする研究チームは、スイッチとコイルから成る簡易な電気回路により、僅かな入力で空間を正と負の膨大なエネルギー場に分離できることを突きとめた。鈴木氏は今まで議論されることのなかった新しい電磁誘導現象である『無限誘導』を提唱し、吉田教授が無限誘導を理論的に検証し、その結果を回路シミュレーターを使ったシミュレーション結果と比較して良好に一致していることを確認した。予備的な簡易実験に於いても既に理論値と一致した結果が出ている。現在は実験の最適な回路条件を構築して本格的な実証実験に向けて準備中である。NASAのワープドライブが非現実的であると指摘されている中で、無限誘導がワープへの突破口になると期待されている。

2.発見のきっかけ
きっかけは素朴な疑問から
エネルギーゼロの状態を等量のプラスとマイナスのエネルギーに引き分けるという考えは鈴木氏が十代の頃に想い描いていた概念だと言う。考察を続けて40年が経過したある日のこと、重ね巻きしてある2つのコイルの内、第一のコイルのみに電流を流して磁気エネルギーを蓄え、スイッチの切り替えにより第一コイルの磁気エネルギーを電流に変換して第二のコイルに今度は逆向きに流れるようにすることで第一のコイルの磁場を打ち消すことを考えた。このとき両コイルに生じる誘導起電力と電流はどうなるだろうか。この素朴な疑問を探求した結果、起電力と電流が共に際限なく成長することに気付いたと言う。

3.基本原理

『無限誘導』 の基本原理
最も基本的な回路を右に示します。
『無限誘導』を引き起こす回路はとてもシンプルですが現象を厳密に説明するには多くの計算式と紙面が必要になります。ここでは回路の動作のイメージを簡単に説明します。

二つのコイルL1とL2が電池に並列につながれています。スイッチ操作により最初はコイルL1だけに電流を流します。次の操作でスイッチS1をオフにして同時にスイッチS2をオンにしL1とL2を直列につなげます。すると従来の昇圧回路では起こり得ないほどの非常に高い電圧が発生して大きな電流が流れます。L1からL2に向けて膨大なエネルギー流が生じます。このときL1とL2のそれぞれの消費電力は電池の消費電力を遥かに超えて非常に大きくなります。但しL1の消費電力の符号はマイナスに、L2の消費電力の符号はプラスになるので、エネルギー保存則は完全に保たれます。符号がマイナスの消費電力ということは発電しているという意味です。つまり、コイルL1で発電された電力がコイルL2に流れて消費される、ということになります。ここで言う『消費』は熱に変換される電力のことではなく、電力が磁場に変換されたり、逆に磁場が電力に変換されることを指します。

この現象で重要なことは、空間とコイルの間でエネルギーの出入りが起こっているという部分です。一つの強磁性体に二つのコイルを巻くことで二つのコイル間の距離を離しても強い磁気結合を維持することができます。L1が空間からエネルギーを吸収して電力に変換し、L2がその電力を空間に蓄える、という動作により、距離の離れた二つのコイルの間の空間にエネルギー密度の勾配を生み出すことが可能です。L1の周辺空間はエネルギーが低くなり、L2の周辺空間はエネルギーが高くなります。エネルギー勾配を持つ空間に物体を置くと物体は一定方向の力を受けて移動します。ゼロをプラスとマイナスのエネルギー場に分離する訳ですから、回路を駆動するための僅かなエネルギーを消費するだけで大きなエネルギーの分離を引き起こすことが可能です。シミュレーションでは10ボルト、100ヘルツのパルスで回路を駆動すると、入力10ワット/秒に対してプラスマイナスの瞬時値でそれぞれ数十テラワットのエネルギーの分離が起きることを確認しています。1秒間の平均を取っても数キロワットから数メガワットレベルになります。これは小型の宇宙船の推進エンジンとして利用可能なレベルです。入力を大きくすると分離は指数関数的に増大します。

4.応用分野について
無限誘導は熱力学や電磁気学などの物理学領域や電気工学に新たな研究分野を派生させることになります。また各種産業への影響も広範囲に渡ることが見込まれています。航空宇宙の分野では無限誘導技術がロケット推進から電磁推進への移行を引き起こし、宇宙探査の自由度を飛躍的に高めることになります。無限誘導現象はまだまだ未知の領域であり、今後更に解明されることで応用分野が広がる可能性があります。航空宇宙への応用のみならず、無限誘導を利用した発電装置の構想もあり、将来的にはこの無限誘導回路がエネルギー産業や社会システム全体に革命をもたらすことになるでしょう。

5.今後の展開
①国際会議The ICEE Conference 2024(https://orbit-cs.net/icee2024/
 論文発表 2024/7/2発表予定,講演者:Yoshiaki Yoshida (確定:O-076)
②国際会議 ICEMS 2024(https://www.icems2024.com/
 論文発表 Yoshiaki Yoshida (審査中)
③日本電気学会の論文誌への当該研究に関する論文投稿 2024年中 審査中1件 予定1件
米国応用物理学会論文誌(Journal of Applied Physics)への投稿 予定1件
④広報活動 :  Press Release, Facebook, その他のSNS,  ‛Celestial Club’ ホームページの開設を予定
⑤研究資金 :  大学の研究資金配分、各種助成金への応募、クラウドファンディング、企業との共同研究

6.担当者コメント

①広島工業大学教授 クリーンエネルギー研究センター長 吉田義昭博士 コメント
中学生の頃からの夢は人工重力場によって推進する宇宙船を作ることでした。大学は念願の理学部物理学科への進学が叶わず工学部電気工学科に進みましたが、社会人になってからも夢を捨てきれず、一般相対性理論の難解な数式を自宅で学び通した日々も今では懐かしい思い出です。世界の科学技術は大いに進みましたが、未だに人類は電磁的に重力を制御し生成する技術を獲得していません。そんな夢の技術が、鈴木氏が提唱する 『無限誘導』 によって近い将来実現するかも知れません。

②SEMITEC株式会社 鈴木志雄氏 コメント
世界の総人口81億1900万人、高度100kmを超えて宇宙へ行った人の数、600人。月面に降り立った人の数、12人。お隣りの火星まで行った人の数、0人。 この数字はあまりにも少なすぎる。宇宙時代はまだどこにも到来していないのです。ロケット式宇宙船の限界です。自宅の裏庭や近所の空き地から誰もが宇宙へ飛び立てるような、全ての人にとっての真の宇宙時代を切り開くために、無限誘導の研究を推し進めて参ります。大空は全人類に開かれています。そして無限エネルギー時代へ向けて時代は動き出します。
広島工業大学 クリーンエネルギー研究センター

7.担当者の所属先の概要
①クリーンエネルギー研究センター
大学名:広島工業大学
所在地:〒731-5193 広島市佐伯区三宅2-1-1
センター長:工学部 電気システム工学科 教授 吉田 義昭
主な研究テーマ:クリーンエネルギーを生成する新型電気機器の開発
設置期間:2023年4月~2028年3月(予定)
HP:https://www.it-hiroshima.ac.jp/for-research/project/ 

②SEMITEC株式会社(鈴木氏の所属先:当該研究との関係はありません)
【会社概要】
商号:SEMITEC株式会社(セミテックカブシキガイシャ)
本社所在地:〒130-8512 東京都墨田区錦糸1-7-7
代表取締役社長:石塚 大助
事業内容/取り組み: 電子部品、各種半導体センサーの製造販売。 独自センシング技術の産学共同研究。
HP:https://www.semitec.co.jp/

【連絡先】
広島工業大学 クリーエネルギー研究センター
センター長 吉田義昭
TEL:082-921-6095 携帯:090-2173-4035
MAIL:y.yoshida.bc@cc.it-hiroshima.ac.jp

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